http://e-worldtel.com/
Shunsuke Nakamuraスペシャルとヒンケル選手

1月12日スコットランド、グラスゴー、セルティック・パーク。 午後3時、気温2度。 スコッティッシュ・カップ4回戦-対スターリング・アルビオン戦。 セルティックにとって、試合スケジュールの変更等で、2008年最初の試合。


中村俊輔選手は右MFとして、右SBヒンケル選手を従えて先発出場。 中村俊輔選手は以前よりも肩甲骨から肩にかけて一回り大きくなった感じ。 ヒンケル選手は頭部が小さく、手足が長い。


前半早々FK中村俊輔選手が蹴るが、かなり精度がもどってきている。 度々のCKもドナティ選手や、ヘッセリンク選手にピンポイントで合わせるボールを蹴ることができていた。 サイド・ライン際でヘディングするところも披露。 また相手ディフェンスをかわすのに、ヒラリと跳び上がっていた。


以前のセルティックは、右SBに故障が続き、人材不足で、プレイの質が一定せず、右MFの中村俊輔選手がカバーにかなり後陣まで下がってプレイせざるを得ず、持ち味を十分発揮できない試合も多かったが、今回の試合は違った。 ヒンケル選手は両手を水平に大きく開きながら相手FWにプレッシャーを掛けながら、その長い脚を有効に使って、ボールを奪うと、パスを中村俊輔選手に供給する。


正確にロングやクロスをFWや左MFに上げることのできる選手。 走るのも早い。 そのため、右ボランチのスコット・ブラウン選手とヒンケル選手、そして中村俊輔選手間のパス交換が非常にスムーズ。 オーバーラップを交互に行い、攻撃への切り替えが素早くできる。 次第に中村俊輔選手は、右だけでなく中でもプレイするようになる。


前半、相手スターリング・アルビオンが組織的守備を固めて手堅いサッカーを展開。 相手GKがかなり優秀で、ボール・ポゼションに優れたセルティックが、波状攻撃を仕掛けるが、なかなか崩すことができないし、ボールは相手GKにキャッチされてしまう。 反対にカウンター攻撃がでて、何回かヒアっとする場面も。 それでも左サイド、左MFマクギディ選手のドリブル突破からパスを上げ、FWヘッセリンク選手の低めのダイビング・ヘッディングで待望の先制点。


後半、疲れの出てきたスターリング・アルビオンに対し、セルティクは分厚い攻撃。 何回かのシュートとディフェンスの攻防が続いて、15分、左サイド、左SBネイラー選手が上がり、アシストして、最後にFWマクドナルドが押し込み2点目。 


その後5分後に、セルティックの波状攻撃があり、中村俊輔選手は相手PA内中央左よりまで攻め入っているが、ボールが中村選手を超えて左に出るのを見ると、素早く右に位置を変える。 セルティックの選手のシュートを阻止した相手ディフェンダーから出たボールを、ヒンケル選手が真中よりで捕らえると、PAのライン側にいた中村俊輔選手めがけてパス。 それを胸トラップで自分の足元に落とすと、中村俊輔選手は素早く左足でボールを捕らえ、体を入れ替え、2人の相手ディフェンダーを、ステップでかわすと、そのまま鋭く左足で短く蹴る。 


ボールは地を這うように進み、途中から高度を上げると鋭くゴールネットの左上コーナーに突き刺さる。 3点目。 中村俊輔選手にとっては今季スコットランドでは4得点目。 相手GKはがっかりしたのか、左ゴールポストを背に、項垂れて座り込んだまま。 スタジアムは大歓声。 アナウンサーは”Shunsuke Nakamura’s Special!(中村俊輔スペシャルが出た!)”と連呼。 (地元のウェブサイドなどでは、今後この試合を語るときには、他のことは忘れられて、この華麗なキックのゴールで代表されると表現されているほど卓越したゴール) その後間もなく後半31分で交代。 観客席は勿論、セルティックの交代選手2名(スコット・ブラウン選手も同時に交代)も拍手で中村俊輔選手を迎える。


中村俊輔選手のプレイは、少しパス・ミスとか、相手ディフェンダーにボールを奪われるというシーンもあったが、想っていた以上に、緩急をつけた走りとか、ポジションもかなり自由自在に動き回り、しかも素晴しいシュートを放ち、2ヶ月半の左膝故障による欠場からの完全復帰。 FKやCKを蹴る際の姿勢も以前の安定感があり、前半10分にミドルシュートを放つなど、シュート意識高く、右SBに能力高いヒンケル選手というパートナーを得ることで、これからセルティックでもっと自分らしいプレイを出すことができると思う。





コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索